それぞれの視点からSCという
「場」の価値を提供する。

篠田 いずみ

IZUMI SHINODA

2020年新卒入社
事業本部 青葉台東急スクエア
総務管理担当

伊藤 隆生

RYUSEI ITO

2019年新卒入社
未来創造本部 財務戦略部

入社2年目と3年目。
部署は違えどショッピングセンターの未来を信じ仕事に邁進する二人の社員が語る、
今感じること、未来に思い描くこと。

SC運営を支える、それぞれの仕事。

伊藤 2019年に入社し、本社管理部門の財務戦略部に所属しています。通常業務として、伝票確認、支払い業務、財務管理など、会社全体の財務・経理業務を担っています。主要な役割の一つに、毎月一度、経営陣に財務に関わる数値を報告する業務もあります。数字データから会社全体を俯瞰で見る必要があり、とても大切な役割を担っていると感じています。入社当初は営業や販売促進の仕事を希望しており、同期は各SCに配属される中、本社の財務・経理を所管する部署に配属となったため戸惑いを感じることもありました。今は、若いうちから組織の根幹となる部分を学べている実感もあり、前向きに業務に取り組んでいます。本配属される前、現場を知るために3カ月間、五反田東急スクエアで研修をしており、短期間でしたがそのときの経験を生かし、より現場に寄り添える経理担当者として業務に携われているのではないかと思っています。

篠田 2020年に入社し、現在は青葉台東急スクエアで総務管理として建物内の設備保守などのハード面の管理と、ご出店店舗の売り上げや賃料の精算といった経理的な役割を主に担っています。お客さまに安心して継続的にSCにお越しいただくためには、第一に設備に不備がないことが重要です。心地よい空間をつくることがお客さまのリピートにつながっていると思うと、自身の仕事に対する責任が増すのと同時にやりがいも感じています。東急モールズデベロップメント(以下、TMD)を志望した理由に、幼い頃から武蔵小杉の再開発を見てきたということがあります。長年の再開発の過程で、駅に直結して東急スクエアが誕生し、高層マンションが建ち、街が目まぐるしく変貌していきました。そこで目にした「まちづくり」にとても興味をもち、住む人が愛着を持てるような魅力をSCから発信したいと考えるようになりました。もしTMDで働けたら、武蔵小杉で感じたようなダイナミックな体験を提供できるのではないかという思いが強く芽生え、TMDへの就職を決めました。

一つひとつの仕事が“お客さまの笑顔”につながると信じて。

伊藤 財務戦略部では、各現場や他部署の方からの相談事を受け、さまざまな案件に対して財務・経理の立場から一緒にリスクや課題を考え、解決していくことが重要な役割の一つです。日常の業務からはなかなか想像がつきにくいですが、経理というお客さまの目には触れない裏方の業務が結果的にはSCを利用されるお客さまの満足度につながっていると考えると、やりがいをもって日々取り組むことができています。本社と現場両方の視点をもつ自分だからできることがあると思っていて、本社の財務戦略部とその他の部署との連携を図り、全社的な財務・経理のリテラシーの底上げを目指していければと考えています。そのために、経理という仕事は正確性が求められる業務内容であるためか堅いイメージで捉えられることもあるので、少しでも相談してもらいやすい雰囲気をつくることを大事にしています。

篠田 私が所属する青葉台東急スクエアでは日々、新しい取り組みを行っていて、それらに関われていることがモチベーションにもつながっています。入社早々、SCの共有部分を有効活用しようという「パブリックスペース活用プロジェクト」に参加して、充電器のチャージスポットや傘のシェアリングサービスの導入を担当させてもらいました。契約から導入に至るまでを外部の方々も交えて打合せするなど、一つひとつの作業が新鮮でした。導入後、お客さまが実際に使っている姿を見たときは、自分が主体となって関わったプロジェクトがお客さまの利便性につながったと実感でき、うれしかったです。それ以降は、専門知識を必要とし難しいと感じていた管理の仕事にも主体的に動くことができるようになり、ますますやりがいや楽しさを見出せるようになりました。

頼られることで生まれる責任感と、頼ることができる安心感。
メンター制度によって築かれた絆。

伊藤 新入社員の場合、普段の業務の中で抱えた不安や悩みなどを、同じ部署内では話にくいこともあります。そうしたとき、部署の垣根を越えて気兼ねなく相談できるよう、先輩社員が新入社員をサポートするメンター制度があります。1年間、一人の新入社員に対し一人の先輩がつく仕組みで、組み合わせは人事部によって行われるのですが、篠田さんとは初対面のときから仕事に対する考え方や雰囲気、趣味に至るまで共通点が多く親近感がありました。後から人事部の方に聞いたところでは、この年は雰囲気が似たタイプ同士がメンターとメンティーになるよう組み合わせをしたとのことでした。

篠田 伊藤さんは年の近い先輩で、なおかつ同じ職場ではないからこそ、同じ職場の先輩には相談しづらいような話も聞いていただきました。「今、自分、何もできていないのですけど、大丈夫でしょうか」など、漠然としていて答えにくいであろう相談もしましたが、親身になって聞いてもらえ、本当にありがたかったです。伊藤さんは初対面のときからフランクで、同じ部署の方と接していた距離感よりもさらに一歩、歩み寄って接してくださり、温かいお人柄もあり、いろいろなことを相談させてもらいました。

伊藤 話しやすい雰囲気がつくれればと仕事の悩みだけではなく、趣味の話なども聞きすぎてしまったかなと心配していましたが、篠田さんの言葉を聞いて安心しました。私も新入社員のとき、1年上の先輩がメンターとして支えてくれたので、それを受け継ぎたいという思いがありました。メンターとして活動するにあたり、人事部との約束として、2カ月に1回は連絡を取ること、壁をつくらずにフランクに相談されやすい関係をつくることなどいくつかありましたが、私個人としてはとにかく話しかけやすい雰囲気をつくり、なんでも聞いてください、というスタンスを大切にしていました。

篠田 メンターは立候補制で、私も伊藤さんにお世話になった経験を生かし、今年、新卒のメンターになりました。メンターになって、改めてどうしたらいいだろうと、伊藤さんに相談にのっていただいたりして、1年というメンター制度期間は終わっても、継続してお世話になっています。

伊藤 このメンター活動を通じて良好な関係を築け、今でも頼ってくれるということは、自身のメンターとしての役割を十分に果たせたのかなと思っています。人事部からは1年間という期間を定められての活動でしたが、メンターとメンティーという関係はこれで終わりではなく、部署が違うからこそ話せることがたくさんあると思うので、今後も気軽になんでも相談してもらえたらと思っています。

それぞれが描く自分の未来、SCの「NEXT」。

伊藤 今の部署で培っている経験やスキルをSCに配属されたとき、どう生かしていくかをいつも意識して仕事をしています。例えば、幅広い世代の先輩が働く本社で身に付けたコミュニケーション力や、会社全体のスケジュール感、お金の動きの把握など、現場に配属されていたら培えない知識を身に付けることができています。将来、現場や経営戦略の仕事に携わったときにも生かせるスキルだと思っています。これからも知識と経験を積み、自分にしかない強みと視点から新しい風を吹きこむことで、次世代SCの運営に貢献していきたいと思っています。

篠田 管理業務の仕事がメインのため、どちらかというと“お金を使うこと”が多く、“お金を生みだす”という考えがまだ欠如しているなと感じています。現在の管理担当の仕事を覚えた後は、販売促進や営業などお金を生むことにつながる仕事にも携わり、SC運営の全景を見ることのできる人材になりたいです。今は、「やりたい」と思うことがあっても、やり方すらわからない状態ですが、たとえば10年後、自分が30代になったときに運営の全景を見ることができるようになり、やりたいと思ったことを100%の状態からでなくてもいいので、早期に形にできる人材になっていたいです。責任が増えると当然さまざまなリスクを負うことにもなると思いますが、そこで失敗を恐れてしまっていては、やりたいことの実現は叶わないと思います。自信を持って物事に当たれるよう、経験をコツコツと積み、視野を広げながら成長していきたいです。

伊藤 コロナ禍を経て、世の中のライフスタイルの変化のスピードはいっそう早まると思います。だからこそ転換期と位置付け、今まで以上に地域を巻き込み、地域にとって欠かせないSCをつくっていくことが大事なことだと感じています。買い物以外の接点の創出も必要です。ただ、さまざまに変化する時代であっても、SCにいらっしゃるお客さまには常に笑顔で、SCで過ごす時間を楽しんでほしい、その部分は変わらないと思っています。買い物の場から時間を過ごす場へと変わっても、SCは“お客さまに笑顔を届ける場”であり続けるという思いは大切にしていきたいです。

篠田 「NEXT」については、明確な答えをまだ持てていないのですが、デジタル化が進む現代で、
“リアルな場”がSCの強みであり、集うことの楽しさは重要だと思っています。だからこそ、人々の思い出に残ることは提供したいですし、SCを通して地域の愛着を創出させるような働きかけをしていきたいです。地域の人たちが出店やイベントなどを主体的に行うことで自己を表現する場になったり、高齢の方たちが自分らしく生き生きとできるよう支援する機能を持たせたり、さまざまな世代の人たちが交流できる機会をつくったり、そんな地域の方々の常に中心にある場所=SCにしていければと思っています。

2021年8月現在