ショッピングセンターという、
“リアルな場”の可能性を
信じ続ける。

蓮池 美砂絵

MISAE HASUIKE

2002年 中途入社 東急(株)へ出向中
東急(株)ビル運営事業部 運営第二グループ 二子玉川営業推進担当 課長補佐

人に恵まれたからこそ得ることができた幅広い経験。

20代後半で東急モールズデベロップメント(以下、TMD)に入社し、今年で18年目となります。当社に入社する以前に勤務していた百貨店で小売りや商業の奥深さを感じ、さらなる広がりを求めてTMDの前身である東急マーチャンダイジング アンド マネージメントへ転職しました。入社してからは計6つのSC、リモート物件、本社でのリーシング、出店開発、そしてSCのクロージングなど多岐に渡る仕事に携わりました。どの職場でも周りの方々に恵まれ、特に理解のある上司が多かったので、自由に伸び伸びと仕事をさせていただけたと感じています。印象深い仕事として、「グランベリーモール(グランベリーパークの前身)」のクロージングがあります。思い入れのある場所を閉じる寂しさや大変さはありましたが、現在の「グランベリーパーク」という、さらなる進化のための前向きなクローズでしたし、退店交渉でもご出店者さまとポジティブな関係を築けたことが力になりました。そもそもクロージングに立ち会うこと自体がなかなかない機会なので、貴重な経験でした。

TMDの魅力とは、多くの人の力とワークスタイルにある。

TMDの魅力の一つは、たとえば「東急スクエア」と名のつく施設ひとつとっても、場所によってまったく個性が異なることです。多様なSCを経験できることは、当社の大きな面白みではないでしょうか。SCは、自分たちの会社にとどまらず、さまざまな人たちに支えられて運営が成り立っています。ご出店者さまはもちろん、それ以外でも例えば警備や清掃などのバックスタッフ、それぞれの各分野のプロフェッショナルな方々と一緒にSCをつくりあげることも大きな魅力です。二つ目は、仕事環境だと思います。私が20代の頃と比べ、働き方が大きく変わってきていますが、以前はまだまだ男性優位だったと思います。その中でも私個人としては、いい意味で「女性だから」といって特別扱いを受けたことが一切なく、仕事量も内容も男性と同等にお仕事をさせていただけたことが今につながっています。現在は、より働き方の自由度が上がり、女性でも子育てしながら働いている社員がたくさんいますし、ライフステージにあわせて働きやすい環境が整っています。

プロフェショナルの力が集結し、一つのSCをつくる。

自分ではリーダーシップをとるより、皆の後方支援のような立ち位置が向いていると思っていたため、総支配人の仕事は、正直荷が重いと感じる部分もありました。女性で初めての総支配人ということも、周囲は「大丈夫なの?」という方や「精一杯バックアップするから!」という方など反応はさまざまでしたが、結果的に本当にたくさんの方々に支えていただきながら、やり遂げることができたと思います。総支配人の役割として、会社の方針や考えを現場である施設のメンバーに伝えるハブになること、それもただ伝えるだけではなく、新入社員まで含め全員が腹落ちするように伝えるという明確なミッションがありました。方針がしっかり伝わると、メンバーが実現に向けてアイデアを出し合い、自ずと動いていく姿をみるのは嬉しかったですね。また心掛けていたこととして、SCで働くすべてのスタッフが気持ちよく働ける環境をつくることです。自社スタッフだけではなく、店舗で働くスタッフ、バックスタッフや関係会社の方々の話に直接耳を傾けよく会話をする、誰からも距離が近い総支配人だったと思います。各所それぞれの持ち場だけが良ければいいというのではなく、「一つのSCをみんなでつくっている」という一体感をもってお客さまをお迎えする意識を持ってほしいという願いがありました。

経験値で広がる視野とやりがい。変化と発見の連続がこの仕事の面白さ。

後輩や部下、これから一緒に仕事をする仲間に伝えたいこととしては、総支配人という職務の楽しさです。総支配人とは思った以上に肩書きの持つ力が大きく社内でも社外でも、普通だったらお話できないような方とも対等に話せるようになります。話し合いの視座も変わり、学ぶことが非常に多かったです。だからこそ総支配人をはじめ「長」という立場はたくさんの方、特に30代後半ぐらいの若手にこそ経験してほしい。もちろん女性社員にも。大変なことも多いですが、視野が広がり、やりがいも大きいと思います。ここまで18年間この仕事を続けてこられたのは、日々変化があり、新しい発見の連続だからです。お買い物が好きな方はもちろん、人と接することが好き、新しいモノが好き、話題の場所に実際に行ってみたい、経験してみたいという好奇心が強い方にはとても向いている仕事なのではないかと思います。

未来のSCの実現を目指して

現在は、親会社の東急(株)へ出向し、当社施設がある「二子玉川ライズ・ショッピングセンター」が位置する「二子玉川ライズ」のタウンマネージメントに携わっています。TMDが見据える次世代SCプロジェクトの一環としてのミッションを背負いながら、「二子玉川ライズ」という街全体のブランディングを行っています。主には、広場を活用したイベントや賑わいを創出する仕掛けづくりを担当しています。同じグループ会社といっても、仕事のやり方や向き合うスタンス、スピード感が全く違い、異文化交流のようで楽しく刺激的な毎日です。「二子玉川ライズ・ショッピングセンター」を担当するTMD社員ともやりとりすることがあり、同じ現場でさまざまな目線を持って働くグループ会社同士の橋渡し役になりたいとも思っています。東急グループ全体の“まちづくり”視点を実務を通して体感し、“リアルの場”であるSCの価値を再認識することができています。この経験をTMDが目指す「次世代SC」の実現につなげていきたいと考えています。

地域の方々の暮らしに寄り添い、新たな価値を“リアルな場”で提供し続ける。

私たちはよく「街のランドマークになりたいね」という話をしています。街のなかで目立つ存在という意味ではなく、暮らしのなかで当たり前にある場所、用事があってもなくてもつい寄ってしまう場所というような、本当に生活に近いものを提供できる場所であれたらいいと思うのです。大々的なことをするというより、かゆいところに手が届くような小さなサービスを少しずつ増やしていくことは、東急グループのなかでもSCという“リアルな場”を持つ私たちだからこそできることで、私たちがやるべき「NEXT」だと考えます。そのためには、現状の不動産ビジネスの考え方からの転換や、他業種とのコラボレーションなどで“リアルな場”に新たな価値をプラスしていかなくては、と思っています。デジタルが当たり前になっている今、デジタルでは体験できない“リアルな場”でしかできないことが、まだまだたくさんあるはずです。一方、AIなどのデジタル施策も必要で、もしかするとバックヤードを働きやすい環境にすることに生かすといいのかもしれません。お客さまに対しての「NEXT」と、ご出店者さまに対しての「NEXT」のあり方がそれぞれあるかもしれませんね。

2020年8月現在